…といっても開発機の冷却をどうしていたかについては詳しくないのですが。
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[PantentScope: WO2020111274 ELECTRONIC DEVICE]
技術分野
[0001]
本開示は電子機器の冷却性能を向上するための技術に関する。
背景技術
[0002]
米国特許第8,228,671号明細書の電子機器では、回路基板に実装されているマイクロプロセッサ上にヒートシンクが配置されている。また、ヒートシンクの上流に冷却ファンが配置され、ヒートシンクの下流に電源ユニットが配置されている。冷却ファンから送り出された空気は、ヒートシンクを通過して、その後に、電源ユニットを通過し、外部に排出される。
発明の概要
[0003]
一般的に、電子機器の性能が向上すると、マイクロプロセッサ等の発熱量が増したり、電源ユニットの発熱量が増すので、より高い冷却性能が求められる。
[0004]
本開示で提案する電子機器は、外装部材と、前記外装部材の内側に配置されている冷却対象部品と、前記外装部材の内側に配置されている複数の冷却ファンと、を有している。前記冷却対象部品は、第1の側と、前記第1の側とは反対側である第2の側とを有している。前記複数の冷却ファンは、前記第1の側から前記第2の側に向けて、又は、前記第2の側から前記第1の側に向けて前記冷却対象部品を通過する空気流を形成するよう構成されている。前記外装部材は、第1の方向に沿っている第1の外面を有し、前記冷却対象部品は、前記第1の方向と前記第1の方向に直交する第2の方向とに対して斜めに配置されている。前記外装部材は、前記第1の方向と前記第2の方向とに対して斜めに形成されている第1通気口を有し、前記第1通気口は前記冷却対象部品の前記第1の側に沿って配置されている。
[0005]
この電子機器によると、第1通気口が冷却対象部品に沿って斜めに形成されるので、第1通気口の面積を十分に確保することができ、電子機器の冷却性能を向上できる。
…背景技術を見るとこの開発機の図面と矛盾してない?と思うところですが、これは多分PS3-4辺りの冷却機構について書かれたものですね。
そして概要によると、吸気口を斜めにすることで面積を十分に確保するとのこと。
といってもピンと来ないですよね、と同意を求めても仕方ないのですがピンと来なかった。
図面はというと
こうなって、
中身はこう。
なので、正面から見て左にメインチップのヒートシンク、右に電源ユニットが入っている形式となるようです。
[0011]
図6で示すように、電子機器10はヒートシンク30を有している。ヒートシンク30は、回路基板11に実装されている熱源である集積回路11a(図6参照)に接続しており、集積回路11aから熱を受ける。電子機器10は複数の冷却ファン15(図6参照)を有しており、ヒートシンク30は冷却ファン15が形成する空気流を受けて冷却される。ヒートシンク30は、請求項に記載する冷却対象部品の一つである。
[0012]
電子機器10で示す例において、ヒートシンク30は回路基板11の上側に配置されている。図6で示すように、ヒートシンク30は、板状の底部31と、底部31上に形成されている複数のフィン32とを有している。底部31は集積回路11aに接している。集積回路11aの熱は底部31からフィン32に伝わる。シールド12は、集積回路11aとヒートシンク30との接触を許容するように、集積回路11aを露出させるための開口を有してもよい。
[0013]
底部31は、例えばベーパーチャンバーである。すなわち、底部31は、例えば、気化しやすい液体が封入された空間が内部に形成された金属プレートである。底部31はそのような空間を有していない金属プレート(金属ブロック)であってもよい。フィン32は底部31に溶接され、回路基板11に沿った方向で並んでいる。
ということでヒートシンクはベイパーチャンバーを備えているようです。
Xb1Xが採用時に液冷みたいな事を言ってましたが、大雑把に言えば平べったいヒートパイプですから液といえば液ですけど…
で、45iと45jが排気口であることは特許でも言明されていますね。
負圧でエアフローを確保する形式なのは従来と変わっていませんが、大面積の吸気口を意図的に設けた部分が従来とは変わっているところでしょう。
この斜めの吸排気口がPS5開発機のキモだそうで、この形状にすることでスムーズに空気が導入され排出されるとのこと。
[0083]
[まとめ]
以上説明したように、電子機器10は、外装部材40と、外装部材40の内側に配置されているヒートシンク30と、外装部材40の内側に配置され、ヒートシンク30に空気を送る複数の冷却ファン15とを有している。ヒートシンク30は第1の側(H1、図2参照)と第2の側(H2、図2参照)を有している。第1の側(H1)から第2の側(H2)に向けてヒートシンク30を通過する空気流Fhが、複数の冷却ファン15により形成される。ヒートシンク30は電子機器10の左右方向と前後方向とに対して斜めに配置されている。外装部材40の吸気口41iは、ヒートシンク30の第1の側(H1)に沿って前後方向と左右方向とに対して斜めの方向に沿って形成され、ルーバー45aを有している。この構造によると、吸気口41iがヒートシンク30に沿って斜めに形成されているので、ヒートシンク30に対応した十分なサイズの吸気口41iを確保できる。その結果、ヒートシンク30に多くの空気を送ることが可能となる。
[0084]
また、電子機器10は、外装部材40の内側に配置されている電源ユニット20と、外装部材40の内側に配置され、電源ユニット20に空気を送る複数の冷却ファン17とを有している。電源ユニット20は第1の側(P1、図2参照)と第2の側(P2、図2参照)を有している。第1の側(P1)から第2の側(P2)に向けて電源ユニット20を通過する空気流Fpが、複数の冷却ファン17により形成される。電源ユニット20は電子機器10の左右方向と前後方向とに対して斜めに配置されている。外装部材40の吸気口41jは、電源ユニット20の第1の側(P1)に沿って前後方向と左右方向とに対して斜めに形成され、ルーバー45aを有している。この構造によると、吸気口41jが電源ユニット20に沿って斜めに形成されているので、電源ユニット20に対応した十分なサイズの吸気口41jを確保できる。その結果、電源ユニット20に多くの空気を送ることが可能となる。
…と説明されています。
なのでまさかの前方排気という“リーク”は嘘っぱちだったみたいですね、まさか側面に左右各3つずつのファンが並んでいるとは思っていませんでしたけど。
従来ゲーム機の製品向けにはPS3-4で輻流ファン一発に冷却を担わせていたわけですが、果たしてPS5の製品版ではどうなっていることやら…
負圧による吸気の利点は電子機器の内部が負圧になっていれば必ずどこかの隙間から空気が入ってくることですが、欠点もその裏返しでありとあらゆる隙間に埃が詰まるんですよね。
売る方としては埃が多いところに置かないでとなるのでしょうが、最終的にはドライブや端子にも埃が…
なので、開発機ほど大きな吸気口を設ける必要はないかもしれませんが、PS5の製品版においても従来より吸気口の面積確保を考慮したデザインとなっている可能性はあるのかもしれません。
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この特許仕様の空冷ができる形だぞ
というヒントではあるのでしょうかね
流通にのる商品ではない開発機は
デザインより実効性に優先されるだろうけど
デザイン性のバランスも必要な
商品になる本体はどんなデザインになるのか
将来のコストダウンモデルも念頭に
あるでしょうし楽しみだ