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 大雑把に言うと、PS5のブースト技術というのは従来の受動的な周波数変動では拾えなかった無駄を減らす技術、という事になるんですかね。(※今一つ理解していません)
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[Eurogamer: PlayStation 5 uncovered: the Mark Cerny tech deep dive]

 こちらの記事は、
 “PS5の動作周波数ブーストはどのように働くのか”
 “CPUの後方互換性に対する対応とは”
 “PS5が搭載するSSDで達成される優位点とは”
 “3Dオーディオはどのように機能するか”
 “3Dオーディオがテレビの(2chぐらいの)スピーカーや5.1/7.1chスピーカーシステムでは同機能するか”
 について、先のPS5技術情報公開の話を補足して貰う、というものですね。

 まずはPS5の動作周波数ブーストについて。
 これに関しては先の技術情報公開で、“必要に応じて電圧とクロックを上げるのではなく、先に電力の必要量を算定しておくことで無駄を省く”との説明があった訳ですが、この意図が正確に理解されていたわけではないようです。
 元よりソニーガーしかいう気がないニシくんなどは“爆熱、爆音という事だ”とか言い出していましたし…

 しかし、Cerny氏によるとPS5では環境による変動要因が大きいSoCの周辺温度を測ってクロックを変動させる形は取らず、あくまでCPUとGPUの使用率にのみ着目して電力制限を設けることにしたとコメント。
 これによるプログラム側からのメリットはレスポンスの向上で、開発者が意図する通りの周波数を意図したタイミングで達成することが出来るとの事。
 …というと今一分かりにくいというか私も今一つ分かっていませんが、今までの仕組みだと最大周波数に達するまでに時間がかかりすぎ、かつそれを維持出来る時間も極めて短いが為に有効に利用することが難しかったという事になるようです。
 「Race to Idle」と呼ばれている現象においては、30Hzで動作しているゲームが33msの内28ms分の性能を利用している場合、GPUは余った5ms分のクロックを上げようと判断する…が、それでクロックを上げたところで意味がないのですね、実際にはその分の処理は行われない訳ですから。
 PS5の動作周波数ブーストシステムはこの無意味な演算性能割り当てを減らせるものになっていると説明。
 動作周波数と消費電力の関係は非線形であって、10%の消費電力削減に必要なのは数%の周波数低下で済むためより効率的に電力を利用する事が可能になったとの事。
 Eurogamer DFが開発者に取材した限りでは、現在開発されているタイトルはPS4(とXb1)が搭載するJaguarコアを前提にゲームデザインがなされているため、CPUのクロックを押さえてGPUクロックの最大化に使われている部分はあるそうですが。

 なお、開発側がこの電力制限を無視した場合についても言及されており、従来のハードであれば電力制限を無視すればハード自体が落ちる可能性があるものの、PS5はそれも適切に処理出来る仕組みが備わっているとのこと。


 次に後方互換性についての話題ですね。
 PS4ProではPS4通常版との互換性を維持するためにCPU構成を維持すると共に、GPUについてはPS4通常モデルと同じ物を線対称で倍に増やすという手法が取られていた訳ですが、PS5においてはGPUだけでなくCPUにも互換性を維持するためのカスタマイズが施されており、PS4のCPUコアであるJaguarとPS5のCPUコアであるZen2の命令実行タイミングの違いを吸収するための仕組みがあるとの事。


 その次、PS5が搭載する“超高速SSD”についてですね。
 PS5のSSD向けアクセスはローレベルとハイレベルの2種があり、最大性能を発揮するためには新たなI/O APIを利用する必要があるとのこと。
 従来のファイル名とパスに紐付けられた概念は廃され、IDを基本とするアクセスを採用することにより開発者はIDの始点と終点を指定するのみで、数msでのローディングが可能になるとのこと。
 従来HDDを搭載していたハード…PS4等では250ms、1/4秒程度のロード時間を見込む必要があったため、従来は例えばやられたキャラが喋るセリフをメモリ上に予めロードしておく必要があったものがPS5では不要となり、メモリをより効率的に利用出来るようになるとか。
 また重複データについても話題に上っていますが、好例とされている「Marvel's Spider-Man」は開発を手がけたInsomniac Gamesが頑張ったにも関わらずデータの重複が多く、カタログスペック上は50-100MB/sを発揮出来る筈のHDDの実効性能が8MB/stレイドにまで落ちる場合があったとの事。
 テレメトリにより無駄な読み込みを減らす努力はなされていたというのですが…1.6MBの容量を要する“ゴミ袋”のデータがGB単位のストレージからの読み込みを要求するため、これはメモリに常駐するデータとなったそうなのですが、こういった工夫もPS5であれば必要無くなると。


 従来の数十程度ではなく数百の音源を処理しうる“テンペスト3Dオーディオ”については、HRTF(頭部伝達関数)が分かりにくい場合はILDとITDがより説明しやすい概念であるとCerny氏。
 ILDは左右の耳に届く音量差で、左右の耳に音が届く時間差を示すITDと共に人間が認識する音の方向(定位)を決定づける要因ですね。
 個々人で異なるHRTFに最適化するためにはより精確なアルゴリズムが必要になるそうですが、…そうですが?今一どうカスタマイズするかについての話は理解出来ていないですね。
 Cerny氏は以前、将来的にはプレイヤーの頭部形状や耳の形を送信することで最適化出来るようにしたいと話していましたが。

 “テンペスト3Dオーディオ”向けのカスタムハードウェアについては、GPUと同じ周波数で処理され、PS4のCPU群と同じ程度の処理能力を有する…演算性能にして100Gflops程度のものだとか。
 これについてはGPUの演算器をベースにしているものの使われ方はかなり違ったものになるそうで、GPUが数百から数千の波形を処理するのに対してテンペストエンジンは2つ…ゲームと3Dオーディオのものを処理するためだけに機能しており、それに必要とされる性能はPS3のCPU、Cell B.E.に搭載されていたSPUに近い物になるとか。
 GPUのパイプラインではキャッシュが有効に使われているものの、テンペストではこれが使われないためにキャッシュを廃し、DMAにより効率的にハードを利用する仕組みになっているとの事。

 テンペストは仮想サラウンドシステムにも対応しうるものとなっているそうですが、これについてはまだ解決すべき課題がありそう?


 …といった辺りですね、本職の開発者さんにしてみれば全く分かっていないと思われそうですが、とにかく各所でボトルネックと成り得る部分を潰そうと意図された設計になっていると思います。
 それがどれだけ有効に利用されるかはまだこれからですが、ロード時間の短縮は誰にでも分かるストレージと、ヘッドホンさえあれば有効な3Dオーディオ周りについては比較的導入が容易かつ恩恵がありそうですね。

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