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 タイトルを含む正式発表については例年通り年末の株主総会で行われるものと思われます。
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[日本ファルコム: 2019年9月期決算短信〔日本基準〕(非連結) / 決算補足説明資料](pdf)

 売上高は前期比4.1%増の24.54億円、営業利益は13.9%増の14.7億円、純利益は20.2%増の10.06億円。
 相変わらず経常利益が営業利益とほぼ同額なので略。

 基本的に国内のゲーム機向け展開以外を他所のパブリッシャに任せているからというのはありますが、営業利益率は驚異の六割程度。

 今期…2020年9月期の業績予想は通期売上高21億円、営業利益10億円と控えめな物になっていますが。

<製品部門>
 当事業年度は、2018年12月に据置型ゲーム機PlayStation4向けゲームソフト「イースⅧ-Lacrimosa of DANA- ク
リスマスGiftパッケージ」を、2019年5月には「イースセルセタの樹海:改」を、「イースⅧ-Lacrimosa of
DANA-スーパープライス」を2019年6月に発売しました。
 2019年9月には、1987年にその第1作が発売されて以来、アクションRPGの金字塔として数多くのファンに愛
され続けている代表作の1つ「イース」シリーズ最新作「イースⅨ-Monstrum NOX-(モンストルム・ノクス)」を
PlayStation4向けに発売しました。
 以上の結果、製品部門の当事業年度の売上高は、811百万円(前期比27.8%減)となりました。

 ファルコムの製品部門というのは上述の通り国内における展開のみですが主にイースシリーズを展開した昨期は前年度比の売上高は減少。
 ただ、これで「イースVIII」の他に「東亰ザナドゥ」「同ex+」を発売した2016年9月期とほぼ同等の売上高を出しているので、イースシリーズそのものの売り上げはイースVIIIの頃よりも増えている可能性が高いですね。

<ライセンス部門>
 当社IPコンテンツの様々なプラットフォームへの展開、当社キャラクターを利用した商品へのライセンス許諾
などを行うライセンス部門では、据置型ゲーム機PlayStation4向けゲームソフト「英雄伝説閃の軌跡Ⅲ」繁体字
中国語版及び韓国語版を2018年11月に、「英雄伝説閃の軌跡Ⅰ:改-Thors Military Academy 1204-」と「英雄伝
説閃の軌跡Ⅱ:改-The Erebonian Civil War-」の2作品をセットにしたお買い得パッケージ商品「閃の軌跡エン
トリーパック」繁体字中国語版及び韓国語版を2019年1月に発売しました。
2019年3月にはPlayStation4向けゲームソフト「英雄伝説閃の軌跡Ⅳ-THE END OF SAGA-」繁体字中国語版及び
韓国語版や「英雄伝説閃の軌跡Ⅰ:改-Thors Military Academy 1204-」英語版を、2019年6月には「英雄伝説閃
の軌跡Ⅱ:改-The Erebonian Civil War-」英語版を発売しました。
 2019年7月には、中国地域においてスマートフォン向けストーリーRPG「英雄伝説星の軌跡」が、2019年9月
には新作MMORPG「空の軌跡」が配信を開始しております。
また、Linekong Entertainment Technology Co., Ltd.(中国・北京市)と「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-(ラ
クリモサ・オブ・ダーナ)」スマートフォン用アプリの全世界配信契約を締結しているほか、新規ライセンス案件
の契約締結も進んでおります。
 さらに、旧タイトルのPCゲーム英語版ダウンロード販売やオンラインストーリーRPG「英雄伝説暁の軌
跡」、Nintendo Switch向けゲームソフト「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-」のほか、「ラングリッサーモバイル」
などのゲームタイトルとのコラボレーション展開を進め、ユーザー層の拡大を図りました。
 その他、累計販売本数430万本を突破している「軌跡」シリーズに関して、今年で生誕15周年を迎えるにあたり、
期間限定ショップやコラボレーションカフェなどのイベントを開催しグッズ商品を販売するなど、様々な展開を進
めました。

 割とバラバラに発売されている海外版閃の軌跡シリーズ。
 …この辺はアジア地域がSIEJA、欧米向けがNISAとローカライズパブリッシャもバラバラだから、というのが大きいのでしょうが。

 今期の見通しについては、

 「イース」「軌跡」シリーズを中心に、日本、北米欧州、アジア地域へワールドワイドに展開するほか、既発売
タイトルの拡販に取り組みます。
 そして、「軌跡」シリーズ最新作を家庭用ゲーム機向けに発売する予定です。「軌跡」シリーズは、「日本ゲー
ム大賞優秀賞」「日本ゲーム大賞フューチャー部門」「ファミ通アワード」「プレイステーションアワードユー
ザーズチョイス賞」など、多くの受賞歴があるタイトルで、シリーズ累計販売数が430万本を超える当社代表作の1
つです。
 また、引き続き当社ゲームタイトルの様々なプラットフォームやスマートフォンアプリへの展開、他社様のゲー
ムタイトルやアプリとのコラボレーション企画などが進んでおり、保有するIPコンテンツを積極的に活用しなが
ら、マルチプラットフォーム展開を行います。近年成長が著しいダウンロード販売についても、ダウンロードコン
テンツを含めさらに強化してまいります。
 なお、「軌跡」「イース」シリーズを含めた、家庭用ゲーム機向けに新たなチャレンジとなる新規タイトルの制
作も継続して進めており、今後も魅力的なゲームソフト、コンテンツを提供してまいります。

 と軌跡シリーズ最新作を発売予定、今期出るかどうかは不明ですが新規IPの開発を進めていることも明らかにしています。

 これだけ儲けて只貯め込むだけかというと、人件費や開発費は前期よりもやや増加、賞与は大凡倍増していたりもします。

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 海外展開。

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 軌跡シリーズ新作の発売を表明。

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 マルチプラットフォーム展開を進める(ライセンスで丸投げ)。

 といった辺りですね。
 自社でやって当たれば大きいと言っても極めて当てるのが難しいスマ展開をライセンスで他社に丸投げしていますし、基本的に手堅い経営と言えそうです。

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