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 例の携帯機みたいな構成のHMDブロック図は出てこないですが、これらもちょっと面白いですね。
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[J-PlatPat: 特開2019-114822 - 画像処理装置 / 特開2019-118108 - 通信システム、送信装置、受信装置、通信システムの制御方法及びプログラム]

 前者は“頭部装着型の表示装置”…HMDに搭載されたカメラでユーザーの周囲の画像を撮影出来るもの、という事ですね。
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【0019】
ステレオカメラ43は、並んで配置された複数のカメラによって構成されている。図2に示すように、本実施形態では表示装置40は3組のステレオカメラ43a〜43cを備えており、これらのステレオカメラ43はそれぞれ表示装置40の前方、右側方、及び左側方に向けて配置されている。ステレオカメラ43による撮影画像は、中継装置30を経由して画像処理装置10に送信される。画像処理装置10は、各ステレオカメラ43を構成する複数のカメラの撮影画像内に写っている被写体の視差を特定することによって、その被写体までの距離を算出することができる。これにより画像処理装置10は、ユーザーの周囲に存在する各物体までの距離を表す距離画像(デプスマップ)を生成する。

 カメラを合計6つも搭載する実施形態だとコストが高くなりそうですけど。

【0021】
通信インタフェース45は、中継装置30との間でデータ通信を行うためのインタフェースである。例えば表示装置40が中継装置30との間で無線LANやBluetoothなどの無線通信によりデータの送受信を行う場合、通信インタフェース45は通信用のアンテナ、及び通信モジュールを含む。また、通信インタフェース45は、中継装置30との間で有線によるデータ通信を行うためのHDMIやUSB等の通信インタフェースを含んでもよい。

 前者の特許に関しては、無線で通信すると決め付けるものではないですね。

 これに絡んだ特許ですが、HMDに搭載されたカメラでプレーヤーの手などの動きを検出するモーションコントロールも検討されているようです。


 後者の特許は状況に応じて使い分ける事が出来る複数の通信部を設け、切り替えるというものですね。
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【0003】
近年、無線通信による動画像の送受信が検討されている。例えばゲームプログラムを実行するゲーム装置が生成する、ゲームのプレイ状況を表す動画像が、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)に無線で送信され、HMDに表示されるようにすることが検討されている。
【0004】
このような用途で無線通信を行う場合は、操作におけるプレイヤの違和感を低減するために、送信装置で生成されるデータが受信装置で利用可能となるまでの時間(レイテンシ)を短くすることが重要となる。具体的には例えばゲーム装置で生成される動画像がHMDで表示されるまでの時間を短くすることが重要となる。そのため上記の用途で無線通信を行う場合にはレイテンシに応じて適切な通信経路が選択されることが望ましい。
【0005】
しかし従来技術では、レイテンシに応じた通信経路の選択が行われていなかった。そのため上記の用途で無線通信を行うにあたって従来技術では充分であるとは言えなかった。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、送信装置で生成されるデータが受信装置で利用可能になるまでの時間に応じた適切な通信経路の選択が可能な通信システム、送信装置、受信装置、通信システムの制御方法及びプログラムを提供することにある。

 こちらは完全に無線VRHMDを想定するものとなっています。

【0026】
本実施形態では第1通信部24aで行われる通信の通信規格と第2通信部24bで行われる通信の通信規格とは異なっている。例えば第1通信部24aでは60GHz帯での通信が行われ、第2通信部24bでは5GHz帯での通信が行われる。
【0027】
60GHz帯での通信の方が5GHz帯の通信よりも通信可能な最大レートは高い。また60GHz帯での通信の方が5GHz帯の通信よりも直進性が強く、また通信可能距離は短い。本実施形態では、無線通信の電波状況に応じて、HMD14との通信に、第1通信部24aを用いるか第2通信部24bを用いるかが切替可能になっている。また本実施形態では公知の適応変調符号化技術により、無線通信の電波状況に応じて、第1通信部24aや第2通信部24bの変調方式や符号化方式を適応的に変化させることができるようになっている。

 第1通信部の方が転送レートは高いが伝送距離が短い。

【0054】
本実施形態のような無線通信によるプレイ動画像の通信では、ゲーム中の操作におけるプレイヤの違和感を低減するために、上述のシステムレイテンシslを短くすることが重要となる。例えばシステムレイテンシslが所定時間th_sl以下(例えば1/2VSYNC以下)になることが要求される。
【0055】
ここで例えばエンコードにおけるデータの圧縮率が高いほどエンコードやデコードに要する時間は長くなる。その結果、送信前処理実行時間や受信後処理実行時間が長くなる。その一方でエンコードの圧縮率が高いほど圧縮されたデータの送信時間は短くなる。そのためエンコードの圧縮率が高いほど無線レイテンシwlは短くなることとなる。
【0056】
また60GHz帯の通信の方が5GHz帯の通信よりも通信可能な最大レートが高い。そのため通信状況が良好であれば、60GHz帯での通信では、エンコードの圧縮率を高くしなくても、システムレイテンシslを所定時間th_sl以下となる可能性が高い。
【0057】
しかし60GHz帯での通信の方が5GHz帯の通信よりも直進性が強く、また通信可能距離は短い。そのため、エンタテインメント装置12とHMD14との間に障害物がある場合やエンタテインメント装置12とHMD14との距離が長い場合は、データの送信におけるリトライ回数が増えてしまうことがある。その結果通信状況によっては60GHz帯での通信において、システムレイテンシslを所定時間th_sl以下とすることができない場合がある。

 なので、状況に応じてレイテンシが短くなる通信方式に切り替えるという特許ですね。
 実際に複数の通信部を搭載するかどうかはさておき、HMDの無線化に際してより高い周波数での伝送を試みている部分はあるようですし。

 前にSIEが出願しているVR HMDのブロック図が携帯機のそれみたいと書いた事がありますが…携帯機をVR HMDにそのまんま乗っけるのは割と無理がある事は例のアレ(任ボール04)を見ても分かる事ではあるんですけど、スマの構成を流用するタイプの単体VR HMDのように、アーキテクチャを共有してコストを下げるといった事は可能かもしれません。
 その場合は一定の単体VR HMDとしての運用も可能になるでしょうし、また携帯機の方も対応するゲーム機との見通し線上の上なら極めてレイテンシが短いリモートプレイが可能になる可能性が出てきますし。

 実際の製品で採用される技術かどうかは分からない、というか実際には採用されない特許の方がずっと多いわけですが、これらの特許出願からしても外部カメラなど無しにトラッキングが可能な無線成立するVR HMDを開発している可能性は高そうです。

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