47593CapKoetec
 結果としては…この特許自体はもう有効期限が切れている物なので大勢には影響しないんでしょうけど。
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[カプコン: 当社特許第3350773号審決取消訴訟における当社特許維持判決(勝訴)のお知らせ]

株式会社カプコンは、本日、知的財産高等裁判所において、株式会社コーエーテクモゲームス(以下「コーエーテクモ」)より提訴されておりました審決取消訴訟において、コーエーテクモの請求を棄却する当社勝訴判決を受けましたので、お知らせいたします。

本訴訟は、特許権侵害訴訟事件と並行して、2015年4月17日、コーエーテクモが当社の保有する特許第3350773号(以下「本件特許」)の無効を求めた特許無効審判請求事件において、2017年3月24日、特許庁にて本件特許を維持する旨の審決がなされたことを受け、同年5月10日、同社が知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を提起したものです。

本日、知的財産高等裁判所は、原告(コーエーテクモ)の請求を棄却する判決を言い渡しました。本件特許は、今作のディスクROMがゲーム装置に装填されるとき、前作のディスクROMを装填した場合に、特典を開放するものです。今回の判決により、本件特許の有効性が知的財産高等裁判所に確認されたことになり、裁判所の良識ある判断が示されたものと考えております。

当社は、ゲーム開発における発明を保護するとともに、ライセンスなどの特許権の有効活用を推進し、積極的にユーザーの皆様の利便性の向上およびゲーム業界の発展に貢献してまいります。

以上

 これをカプコンがコエテクを訴えた裁判の控訴審で勝ったと勘違いしている人が結構いるみたいなんですが、これはそれとはまた別のものですね。

[J-PlatPat: 特許3350773 - 【発明の名称】システム作動方法]

(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 ゲームプログラムおよび/またはデータを記憶する記憶媒体を所定のゲーム装置に装填してゲームシステムを作動させる方法であって、上記記憶媒体は、少なくとも、所定のゲームプログラムおよび/またはデータと、所定のキーとを包含する第1の記憶媒体と、所定の標準ゲームプログラムおよび/またはデータに加えて所定の拡張ゲームプログラムおよび/またはデータを包含する第2の記憶媒体とが準備されており、上記拡張ゲームプログラムおよび/またはデータは、上記標準ゲームプログラムおよび/またはデータに対し、ゲームキャラクタの増加および/またはゲームキャラクタのもつ機能の豊富化および/または場面の拡張および/または音響の豊富化を達成するように形成されたものであり、上記第2の記憶媒体が上記ゲーム装置に装填されるとき、上記ゲーム装置が上記所定のキーを読み込んでいる場合には、上記標準ゲームプログラムおよび/またはデータと上記拡張ゲームプログラムおよび/またはデータの双方によってゲーム装置を作動させ、上記所定のキーを読み込んでいない場合には、上記標準ゲームプログラムおよび/またはデータのみによってゲーム装置を作動させることを特徴とする、ゲームシステム作動方法。

 アペンドディスク特許というように今日においてはあまり関係ない特許でもありますし、そもそも出願日が1994/12/9なのでもう期限は切れているのですが…
 この特許の期限切れ間際に起こされたのが今回問題になった特許訴訟で、無双シリーズがこの特許を侵害しているから9.8億円払えとカプコンがコーエーテクモを訴えた物ですね。

 こちらについてはこう、

[コーエーテクモHD: 特許侵害訴訟の一部勝訴判決に関するお知らせ](pdf)

 本訴訟は、平成26 年(2014 年)7 月4 日、カプコンより当社製品が2件の特許権を侵害
するとして、大阪地方裁判所に提訴されたものです(平成26 年(ワ)第6163 号)。
 カプコンは、当社製品の『真・三國無双』シリーズ、『戦国無双』シリーズ等が特許第3350773
号(以下「A 特許」)を、『零』シリーズが特許第3295771 号(以下「B 特許」)をそれぞれ侵害
するとして、9 億8323 万1115 円(内訳:A 特許に関する請求額 8 億9123 万1115 円、B 特許
に関する請求額 4700 万円、弁護士費用等に関する請求額 4500 万円)の損害賠償等を請求
しておりました。
 本日、大阪地方裁判所第26 民事部(裁判長:高松宏之判事)は、A 特許に関する請求を棄却
する一方、B 特許の侵害を認め、損害賠償請求額の一部にあたる517 万円(B 特許に対する損
害額470 万円、弁護士費用等47 万円)の支払を当社に命じる判決を言い渡しました。

 地裁判決はこういう結果になり…この時は割と情けない結果に終わったためか、カプコン側は勝利宣言リリースを出していませんでした。
 この後どちらかが控訴したかどうかは知りません。

 任天堂の“キラー特許(^^;”とやらの訴訟も無茶苦茶な請求は認められずに終わりそうですし、終わった方がゲーム業界の為ではありますね。
 そもそもあれ自体、“こんな風にウチの信徒にネガキャンされたくなきゃ大人しく払っとけよ”というSLAPP訴訟の一種なのかもしれませんが。

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