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 2016年にやっていた事に関するインタビューより、目新しい話を幾つか。

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 小島秀夫監督に2016年を振り返ってもらうというインタビューが4頁掲載。

・2016年はまずSIEと契約を結んでから人材募集やオフィス探しなどで始まった
・インディという事で最初は小さなタイトルを作るのが普通だと思い新川氏と企画を固めつつ、1月になってやはりゲームエンジンがいるとマーク・サーニー氏に相談した結果世界のスタジオを視察する旅に出る事に。世界の20-30スタジオを回り、中にはDICE(EA)やMassive(Ubisoft)、Reapawnなども。テクノロジーの他に人と入れ物も大事。世界トップクラスのスタジオは日本とはレベルが段違い。一番印象的だったのはMediaMoleculeで、スタジオ環境と彼らが作っているものがリンクしている
・海外スタジオは設計思想の反映の他開放感もあり、これは日本では考えられないもの
・新スタジオは引っ越したばかりで、会議室やキッチンができあがるぐらい、まだ作っている。海外スタジオと同レベルにはすぐは出来ないが、出来る限りの事はしたい
・ゲームエンジンは自分で作るのが一番だが、零から作っている時間はないため、市販のものか別のスタジオのものか、SIEスタジオのものから選ぶ必要があったが、Guerrilla Gamesのエンジンをベースにしたエンジン開発としたのは相手から出された条件が、一緒によりよいものを作ろうというものだったから。訪問した際にエンジンのソースを渡されたのは、久夛良木氏にPS2の基板を手渡されたのと同じぐらい衝撃だった

・サーニー氏が“ゲームエンジンはレゴブロックのようなもの”というように、同じエンジンを使うと同じ印象のものが出来てしまうかもしれない、それを避ける為の試行錯誤の結果が先のティザートレーラーに繋がっている。コジプロのアムステルダム分室は日本語が出来ない方も働ける場所としても考えている
・コジマプロダクションは出資を受けて自腹で作るという意味でインディーズ。一作毎に開発チームを編成するのではなく、スタジオとパブリッシャという形にしないと技術的に出遅れてしまう。「デスストランディング」はSIEとのコラボなので今はこれに専念している
・ゲームの制作状況はようやくロケットのエンジンに点火して進み始めたあたり、スタッフ数が多すぎるゲームはバイオテクノロジーで人間を作ろうとするようなもので、分業している個々の人間はユーザーの顔がちっとも見えない、それではユーザーが喜ぶサービスが出来ないので、そうはならないよう心がけていきたい
・ゲーム制作からパッケージングまで内部でやっていく。これはデル・トロ監督やレフン監督のやり方と一緒。こういうやり方にOKしてくれる会社はなかなかないが、SIEはOKと言ってくれてありがたい
・制作は慎重かつ大胆に進めている、これまでになかった要素を作るとき、既存のものに寄せようとしがちだがその辺は上手く間を取っていきたい
・ティザー第2弾では世界観を想起させる要素を盛り込んだが、ゲーム性はまだ分からないと思う
・操作はAAAタイトルのシューターやアクションを遊んでいる人がすんなり操作出来るものにしつつ、入り口から入った先は別の世界を感じられるものに
・DECIMAエンジンで作ったのは2本目のティザーから、Guerrilla Gamesのスタッフは頼れる存在で、最初木星を目指すとか言っていたが今は外宇宙まで行けるのではと思える
・「つながり」についてはオンライン要素や色々。外部のデル・トロ監督やノーマンさん、マッツさんやSIEさんとのつながりも大切にしながらやっていきたい
・2017年はゲーム制作に専念したい、イベントに行く回数も減らす予定
・「Death Stranding」の発売予定時期は決まっている、決まっていないとビジネスではないので。そこに行き着けるよう努力していく。それまではティザー映像やデル・トロ監督作品やノーマンさん、マッツさん出演作品を見まくるのもいいのでは。魅力的な人物が多数登場する

 等々。



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